工学そして工業界にとって環境問題は21世紀になってますます重要性を増してくると思われる.塑性加工のなかでも環境との接点が大きいトライボロジーの観点から,当分科会では財団法人天田金属加工機械技術振興財団の助成を得て,昨年末に標記刊行物(A4版 144ページ)を刊行した.序章では環境問題と人間および工学の関わりについて考察し,第1章から第6章では加工法別(せん断加工,板成形,鍛造,圧延,切削・研削)に環境負荷低減の取組の現状を著述した.第7章では洗浄,第8章は金型材料・表面処理,第9章では潤滑剤とトライボロジーの要素別に現状を整理した.終章では世界の環境問題の動向を整理し,日本の法的規制等の現状をふまえ,今後必要な取組について加工技術に限らず社会的な動向を含め必要な課題の予測ならびに提言を行った. 無料で配布しているので,ご関心をお持ちの方は下記まで御連絡いただきたい. 独立行政法人理化学研究所 池 浩 (電子メール:hike@riken.jp , Fax: 048-462-4657) |