1998年9月15日
日本塑性加工学会 プロセス・トライボロジ分科会
第81回研究会(第5回公開研究会)開催案内
時: 1998年12月1日(火) 9:30-17:00 場所: 新日鉄 幕張研修センター (JR京葉線 海浜幕張駅下車 徒歩3分) 主催:日本塑性加工学会 プロセス・トライボロジ分科会 企画・実行: プロセス・トライボロジ分科会 潤滑機構研究部会 趣旨: 塑性加工における潤滑技術には,高度な表面仕上げや難加工材の加工,さらに高生産性が求められ, ますますその重要性を増している.その基本となる流体潤滑は近年その概念が境界潤滑に近いところまで 拡張されつつあり,あらためてその役割が見直されている. また塑性加工において広範に出現する混合潤滑も接触率や平均膜厚などの概念は流体潤滑を基礎としており, 流体潤滑の一つの現れ方という見方も可能である. 本研究会では流体潤滑の基礎となる潤滑剤の物性と高圧における摩擦(トラクション)特性にハイライトをあて, また塑性加工における流体潤滑の理解と解析がどう行われているかをもう一つのテーマとして, 流体潤滑にかかわる研究の到達点と今後の方向を論議したい. 話題提供 (敬称略): 司会: 午前・・・・小倉 茂稔(日本石油) 午後・・・・池 浩(理化学研究所) あいさつ (9:30-9:40) プロセス・トライボロジ分科会 主査 静岡大学工学部 中村 保 1.流体潤滑理論の発展と塑性加工への適用 -潤滑機構研究部会の活動報告- (9:40-10:20) 潤滑機構研究部会長 理化学研究所 池 浩 研究部会の活動のなかから形成されてきた歴史的認識と問題の把握状況を 基調報告として高圧粘度・PHL理論の発展を中心に報告する. 2.薄膜流体潤滑理論 (10:20-11:00) 東京大学 工学部 加藤 孝久 近年急速な展開を見せている薄膜流体潤滑につき紹介していただくとともに 塑性加工などの条件との違いなどについて考えてみる. 3.潤滑剤の分子構造とトラクション (11:00-11:35) 出光興産(株)中央研究所 坪内 俊之 潤滑剤の分子構造の剛直性などに着目して分子構造とトラクション特性との関係を 広く検討された結果などにつきご紹介いただく. 4.潤滑剤のガラス遷移および高圧粘度特性 (11:35-12:10) 佐賀大学 工学部 大野 信義 実際に作用している潤滑剤の状態は固体に近い状態も推定されることが多く, 高圧での潤滑剤の挙動を定量的に知ることは塑性加工の潤滑でも非常に重要なことと考えられる. この方面で継続的に研究を続けられている講師に話題提供をいただく. ・・・・・・・・・・ 昼食休憩 12:10-13:10・・・・・・・・ 5.潤滑剤の非ニュートン性とトラクション特性 (13:10-13:45) (株) ジャパンエナジー 潤滑油研究所 安冨 清次郎 高圧・高せん断速度における潤滑剤の非ニュートン性に着目して圧延解析を行われた例, およびその後の展開に関する紹介をいただく. 6.圧延における流体潤滑 (13:45-14:15) (株) 日鐡テクノリサーチ 数値解析センター 山本 普康 圧延における潤滑油の粘度の板表面性状におよぼす影響について検討された例をご紹介いただく. 7.引抜きにおける流体潤滑 (14:15-15:15) 住友金属工業(株) 古堅 宗勝 高圧強制潤滑により粘度を増大させ,流体潤滑効果を拡大することにより高合金鋼など 従来化成処理を必要としていた管の引抜きを油潤滑で実現した例などを紹介していただく. 8.板材成形における薄板の摩擦挙動 (14:45-15:15) 川崎製鉄 (株) 技術研究所 比良 隆明 板材成形における速度と表面粗さの効果を中心に検討した例を表面処理鋼板や高強度鋼鈑の結果を含め紹介していただく. ・・・・・・ 休憩 15:15-15:30 ・・・・・・ 9.総合討論: 15:30-17:00 司会 日本石油(株) 中央技術研究所 小倉 茂稔 FaxまたはE-mailにて下記にお申し込みください. 参加申込み先:〒920-8667 金沢市小立野2丁目40番20号 金沢大学工学部 人間・機械工学科 米山 猛 Fax 076-234-4684 (Tel 076-234-4683) E-mail: yoneyama@t.kanazawa-u.ac.jp