プロセス・トライボロジー分科会第105回研究会 (第233回塑性加工シンポジウム)
「棒線の塑性加工におけるトライボロジー最前線」


日 時: 平成16年11月16日(火)  9:50〜17:20

会 場: 関西大学工学部 第4学舎2号館6階集会室 [〒564-8680 大阪府吹田市山手町3丁目3番35号]

電話:06-6368-1121(大代表), http://www.kansai-u.ac.jp/Guide-j/mapsenri.html(参加者には地図案内を送ります)

交 通:阪急千里線関大前駅徒歩10分

主 催:日本塑性加工学会(実行:伸線技術分科会,プロセス・トライボロジー分科会)

協 賛:軽金属学会,精密工学会,日本機械学会,日本金属学会,日本セラミックス協会,日本材料学会,型技術協会,自動車技術会,全国工作油剤工業会,日本鍛造協会,素形材センター,日本金型工業会,日本金属プレス工業協会,日本鉄鋼協会,日本マグネシウム協会

趣 旨:引抜き加工などの棒線材の塑性加工において,トライボロジーは製品の品質,工具寿命を律するキーテクノロジである.近年,材料の高強度化,加工の高速度化,製品の高品質化,環境負荷の低減など加工のトライボ条件がますます厳しくなってきている.本シンポジウムでは,潤滑剤,工具材料の開発状況,加工技術の新たな展開を紹介し,今後の課題を整理する.

プログラム:開会の辞( 9:50〜10:00)         伸線技術分科会主査 JFEスチール(株) 冨田 邦和 君
      午前の部(10:00〜12:10)              司 会  陽光産業(株)  山本 安儀 君
      午後の部(13:10〜16:40)             司 会 (株)住友金属小倉 山田 将之 君

時 間 講 師 内    容
10:00〜10:40 新日本製鐵(株)釜石製鉄所技術研究センタ
 田代 均 君
塑性加工時の潤滑の重要性と技術課題:高炭素パーライト鋼線のダイスによる冷間伸線加工を中心に潤滑の特徴,機械的性質への影響,技術課題について概説する.伸線前処理のデスケーリング,潤滑被膜処理の重要性,潤滑能に及ぼす表面肌性状,ダイス材質,乾式,湿式潤滑剤の影響などを紹介する.
10:40〜11:20 日本パーカライジング(株)総合技術研究所
 小見山 忍 君
潤滑皮膜形成システム:伸線用キャリア皮膜形成システム,冷間圧造用潤滑皮膜など.環境問題に取り組んだ,新りん酸塩系皮膜形成システム.大幅な省力化を目的とした,塗布型皮膜の実用化検討状況などを中心に報告する.
11:20〜11:30 (休     憩)
11:30〜12:10 共栄社化学(株)金属化学品研究部
 藤井 謙三 君
伸線用前処理剤及び潤滑剤の動向について:近年,地球規模での環境への影響について対応が必要となっている.伸線用前処理剤および潤滑剤なども環境への負荷を低減する必要性がある.更に伸線材の高強度化,伸線スピードの高速化等伸線用前処理剤および潤滑剤に対する要求は厳しくなってきている.伸線用前処理剤および潤滑剤の開発現状について講演する.
12:10〜13:10 (昼 食 ・ 休 憩)
13:10〜13:50 冨士ダイス(株)技術開発本部
 山川 栄一 君
引抜き加工用超硬ダイスの材料開発および表面改質技術の現状:引抜き加工用超硬ダイスの耐摩耗性向上を目的とした,高硬度で高靭性の合金や,コーティングが開発されている.ここでは最近の超硬合金およびコーティング被膜の各種特性や特徴について解説する.
13:50〜14:30 早稲田大学 理工学部
 浅川 基男 君
段付きダイスによる引抜き材の超平滑化と残留応力低減化技術:棒鋼・線材は引抜き加工後,矯正,切断,切削,熱処理等を施し最終製品に仕上げることが多い.ここでは引抜きダイスのベアリング部に微小段付きを設けた特殊なダイスにより,残留応力低減,超平滑化が得られた技術内容を紹介する.
14:30〜15:00 関西大学名誉教授
  中桐 明和 君
引抜き加工製品の残留応力とトライボロジー:線および管の引抜き加工においてはダイス形状と潤滑剤の摩擦係数などにより引張または圧縮の残留応力が発生する.それらの影響について実験ならびにコンピュータ・シミュレーションなどの結果から考察する.
15:00〜15:20 (休      憩)
15:20〜16:00 日本工業大学工学部
 村川 正夫 君
ドライ引抜き加工の試み:全くのドライまたは実質的なドライ(セミドライ)状態による引抜き加工が可能になれば,環境負荷の低減に寄与できる.ここではドライ引抜き加工の試みとして,カセットローラ−ダイ引抜きや2分割型ダイを用いた超音波引抜きとDLCコーティングダイを組み合わせることによるドライ引抜き加工の試みを紹介する.
16:00〜16:40 岐阜大学工学部
 王 志剛 君
冷間圧造における線材表面潤滑被膜のトライボ性能評価:線材表面潤滑被膜を対象とした各種摩擦試験法の特徴と問題点を整理し,冷間圧造におけるトライボ性能の簡便評価法の提案とそれによる評価結果について述べる.
16:40〜17:20 司会 東海大学工学部 吉田 一也 君 総 合 討 論


定 員:100名(定員になり次第締切り.定員超過の場合はご連絡します.)
参加費:プロセス・トライボロジー分科会委員は3000円,日本塑性加工学会会員8,000円(学生会員は半額),一般12,000円(いずれもテキスト代含む,協賛学協会員は会員扱い)
申込方法:プロセス・トライボロジー分科会委員は幹事まで.
         その他の方は学会ホームページ(http://www.jstp.or.jp)【行事のご案内】よりお申込みください.