10回塑性加工技術フォーラム

(プロセストライボロジー分科会 91回研究会)

「熱間加工における摩耗問題を考える」

時:平成13727() 9:30-17:00

場:名古屋通信ビル2F[名古屋市中区千代田2-15-18, 電話052-263-5221]

主 催:日本塑性加工学会(実行:プロセス・トライボロジー分科会)

協 賛:軽金属学会,精密工学会,日本機械学会,日本金属学会,日本セラミックス協会,日本材料学会,日本トライボロジー学会,型技術協会,自動車技術会,ステンレス協会,全国工作油剤工業会,全日本鍛造工業会,素形材センター,鍛造技術研究所,日本アルミニウム協会,日本金型工業会,日本金属プレス工業協会,日本鉄鋼協会,粉体粉末冶金協会

旨:プロセス・トライボロジー分科会第83回研究会(1999.7.23)では冷間加工における,摩耗の実態について情報を提供し,摩耗現象を支配する要因の整理を試みた.しかし,工具の摩耗,表面損傷,寿命の問題は熱間加工において一層深刻となる.工具の熱負荷が大きく,工具の当該部分の強度低下を伴い,また,潤滑状態も過酷となるため,工具の摩耗は冷間におけるよりも桁違いに大きくなる.今回は熱間加工における摩耗データを紹介し,それがどんな摩耗則に律せられているか,摩耗対策の基本的方向は何か,摩耗と摩擦の関係はどうか,などについて議論し,摩耗現象の解明に取り組む糸口としたい.

プログラム:開会の辞( 9:30〜9:35)               プロセス・トライボロジー分科会主査 池 浩君

  午前の部(9:35〜12:15)       司会           (株)豊田中央研究所土屋 能成君 

      午後の部(13:15〜15:25)      司会              東京電機大学 阿高 松男君

時  間

内    容

講   師

9:35〜10:00

序論 - 熱間加工における摩耗問題 - :最も単純なHolm流の摩耗則「摩耗は,荷重とすべり距離に比例し,硬さに反比例する」を2,3の熱間加工における摩耗データに適用して,加工条件によって摩耗率や摩耗係数がどのように変化しているかを調べてみる.

名古屋工業大学

 工学部

水野 高爾君

10:00〜10:45

熱間圧延におけるスケールの挙動:鋼の熱間圧延において,表面には酸化皮膜(スケール)が生成している.スケールの基礎物性について解説するとともに,熱間圧延におけるスケールの変形挙動について試験圧延機を用いた調査結果を紹介する.

住友金属工業(株)

 総合技術研究所

岡田 光君

10:45〜11:30

温熱間鍛造金型の損耗現象と金型材料・表面処理:温熱間鍛造金型材における鍛造パラメータと損傷現象の関連付けを経験論的に整理し,鍛造条件に合致した窒化技術と型材との組合せを検討した.また粉末ハイスの鍛造金型への適用など最近の取組も紹介する.

日立金属(株)

 冶金研究所

田村 庸君

11:30〜12:15

熱間加工における摩耗支配因子とその定量:熱間成形型の摩耗は界面の温度条件に強く依存している.この温度を支配する因子を明らかにすると共に,工具や被加工材の表面構造に関する因子が摩耗や工具表面の塑性流動にどの様に影響するかについて議論する.

熊本大学

 工学部

濟木弘行君

12:15〜13:15

昼  食・休  憩

 

13:15〜13:45

熱間圧延におけるロールの摩耗:ロールの摩耗は鋼材品質ならびに生産の制約要因である.近年,熱間圧延分野においてはハイス系ロールが開発され,ロール摩耗が著しく減少した.急速に普及したハイス系ロールなどの現状を熱間摩耗の視点から紹介する.

新日本製鐵(株)

 エンジニアリング事業本部

橋本光生君

13:45〜14:15

鋼の熱間鍛造における摩耗の事例:熱間鍛造部品は量産品質の確保と適正な製造原価の両立が必要で,鍛造型寿命はその両立を支える重要な要素である.今回,熱間鍛造型寿命の最大の要因である型摩耗についての事例を紹介し,型寿命向上への糸口を考えたい.

トヨタ自動車(株)

 第5生技部

森下弘一君

14:15〜14:35

熱間押出しにおける摩耗の事例1) 鉄鋼の熱間押出し:押出し形材の寸法変動には,メタルフローと押出し中のダイス孔型形状の変化に因るものとがある.後者に関する2,3の知見を,潤滑剤ガラスとその導入,型材料の適正化の検討結果と合せて,紹介する.

(株) 日鐵テクノリサーチ

高橋 常利君

14:35〜14:55

熱間押出しにおける摩耗の事例2) アルミニウムの熱間押出し:アルミニウム熱間押出し材の品質・生産性を支配する第一因子は工具・型である.潤滑剤を用いないため型摩耗が大きな問題となっている.アルミ熱間押出し型の摩耗の現状について報告する.

アイシン軽金属(株)

 技術部

村上 哲君

14:55〜15:25

型摩耗を考慮した鍛造型の自動設計システム:鍛造型設計では製品形状に対して最適な粗地形状を設計することがポイントになる.ここでは仕上げ型の摩耗をミニマムにする最適粗地設計を自動で行う,CAD/CAE統合型システムの開発内容を紹介する.

日産自動車(株)

 パワートレイン事業本部

藤川 真一郎君

15:25〜15:40

休  憩

 

15:40〜17:00

総合討論:                  司 会       静岡大学工学部  中村 保君

定員:80名(定員になり次第締切り)

参加費:会費5,000円(プロセストライボロジー分科会委員または学生会員は2,000円),一般8,000円(いずれも資料代含む,協賛学協会員は会員扱い)

申込方法:「第10回塑性加工技術フォーラム申込み」と題記し,(1)氏名,(2)会員資格(正・賛助・学生・協賛学協会名),(3)勤務先,(4)所属部課名,(5)通信先(郵便番号,住所,電話番号,FAX番号),(6)送金方法 を明記のうえ,郵便またはFAXにて下記にお申し込み下さい.申込先:日本塑性加工学会[〒105-0012 東京都港区芝大門1-3-11 YSKビル4階 電話(03) 3435-8301, FAX (03) 5733-3730

振込先:銀行振込(富士銀行六本木支店 普通預金口座 1382128),郵便振替(00110-9-14492),口座名義(社団法人日本塑性加工学会)